STAFF START
ケース June 14, 2022

スタッフ投稿経由のCVRが通常の2倍に!田中興産が「LINE STAFF START」活用で感じた3つの効果

田中興産株式会社 中川 裕 さん
ヨーロッパブランドのインポートセレクトショップを展開する田中興産株式会社。2021年9月にSTAFF STARTを導入、その2か月後にはLINE STAFF STARTの取り組みをスタートし、店舗スタッフを起点に顧客に寄り添った買い物体験の提供に注力しています。2つのサービスを導入した背景や、現場スタッフを巻き込む工夫、現状の効果について、販促企画やECを主導する営業推進部 販売促進室 室長の中川裕氏にうかがいました。

1.店舗スタッフがオンラインで活躍できる仕組みとして導入

―御社では、「STAFF START」と「LINE STAFF START」を活用していただいています。まずは、それぞれの導入背景から教えてください。

新型コロナウイルスの影響を受け、オンライン強化が全社的な取り組みになったことが、大きな前提としてあります。それまで弊社は店舗での接客が主体で、オンライン施策はInstagramと4年前に立ち上げたECの運営にとどまっていました。ところがコロナ禍で店舗営業が難しい状況となり、オンライン強化が急務となりました。店舗スタッフがオンライン上で活躍できる仕組みはないか、試行錯誤をするなかでSTAFF STARTを知りました。

実は以前から、店舗スタッフのコーディネート画像をHPに掲載してはいましたが、評価や仕組みには課題がありました。売上計測ができるSTAFF STARTを活用することで、店舗スタッフの評価との連動が可能になりますし、スタッフがより積極的にオンライン接客に取り組めるのではないかと考えて導入を決めました。

ちょうど同じ頃、LINE STAFF START のサービス提供開始の発表があり、弊社のビジネスモデルにぴったりのツールだと思い、すぐに社内にプレゼンをし、導入を決めました。実店舗とECどちらにも送客できることが、LINE STAFF START導入の決め手となりました。     

―2021年11月のSTAFF START導入から半年ほどが経ったところですが、現状で感じている効果を教えてください。

店舗キャンペーンの実施など時期により変動がありますが、EC売上のうち最大50%以上がSTAFF STARTを通じたコンテンツ経由です。CVRに関しては、スタッフ投稿を経由した方が2倍高く、その他PV数や、滞在時間、回遊率も向上しています。また、客単価や併売率(セット購入率)についても、スタッフのコーディネート投稿を経由した方が、高くなる傾向が見てとれます。

コーディネート投稿の内容自体も、当初はややバラつきがありましたが、最近はクオリティが担保されつつあります。運用にあたっては、本部が投稿ひとつひとつに目を通し、改善が必要な場合はマネージャー経由で投稿者にその内容をフィードバックしています。弊社はインポート品を多く取り扱っている特性上、スタイリングに高度な専門性が求められますが、オンライン投稿を行うことがコーディネート提案力を高める機会にもなっています。

よりお客様に選んでいただけるブランドになるため、会社として、この2~3年はECサイトのスタイリング提案やクリエイティブに力を入れてきましたが、店舗についてはスタッフに任せてしまう面もありました。今回、STAFF STARTを導入したことで、店舗でどんなスタイリングや提案が行われているかを可視化できたのもよかった点のひとつです。発信内容に一貫性を持たせられるという点で、STAFF STARTはブランディングの面でも役立っていると思います。

実際に実績の高かった投稿例
https://shopping.erina-t.com/shop/pages/coordinatedetail.aspx?ss_cid=13399040

―コーディネート投稿に対する店舗スタッフの取り組み方も以前と比べて変わりましたか。

はい。やはり店舗スタッフにとっては、店頭で接客を行い、お客様に喜んでいただきたいというのが最優先。個人の売上成績が給与とも連動するため、これまでコーディネート投稿はあくまで付帯業務という位置づけでした。しかし、今回、STAFF STARTを導入し、店舗の売上と全く同じ基準でEC売上も個人評価にできたことで、店舗スタッフの投稿に対するモチベーションは大きく変わったと感じます。実際に運用する中では、STAFF STARTのアプリから個人のEC売上実績がプッシュ通知で届くのが好評で、店舗スタッフのモチベーションにつながっています。

2. オンライン接客の理解を得るために取り組んだこととは?

―LINE STAFF STARTは、これまで例のない新しい取り組みだと思いますが、店舗スタッフの理解を得るために工夫されたことは何でしょう?

導入にあたって、全店舗スタッフを対象に数回のアンケートを実施しました。はじめのうちは、全体の7割以上が好意的に受け止めてくれていたのですが、実際に導入が近づき現実的な話になっていくにつれて、「個人のスマホを使うのは抵抗がある」、「通常の接客がおろそかになってしまうのではないか」などといった意見も出てきて、「取り組み自体はいいと思うけれど、様子を見てから導入したい」というスタッフが大半になってしまいました。

―そこから、どうやって店舗スタッフの協力を取り付けていったのですか。

中川氏:本部から全体に向けた一方的な発信では理解を得られないと思い、全国約200名の店舗スタッフひとり一人に電話で説明するようにしました。直接話をして説明することで、「それならやります」と理解を示してくれるスタッフが出てきました。導入後も、成功事例を共有しながら地道に参加してくれるスタッフを増やしていった形です。全スタッフに直接電話で説明するというのは、弊社の規模だからこそできたことかもしれませんが、LINE STAFF STARTはこれまでにない新しい取り組みでしたし、ひとり一人にしっかりと説明できたことが、結果的に協力を得る近道だったと思います。

もうひとつ大きかったのは、社歴の長い店舗スタッフの中には、すでに個人のLINEアカウントでお客様とつながっているスタッフが約3~4割ほどいて、LINEでつながるメリットを理解していたことです。

店舗スタッフの公式アカウントでは、自動応答メッセージを使い、企業側としてお客様とのコミュニケーションルールを伝えられるようになり、個人アカウントの時のように、営業時間外のやりとりが必要なくなりました。こうした公式アカウントのベネフィットやLINEによるオンライン接客のイメージを地道に伝えたことで、現在は、LINE STAFF STARTを活用するスタッフは約6割にまで増えました。

―もうひとつ、LINEと一緒にやっているプロジェクトである、Webサービス「Staffy」にも参画して下さっていますね。

4月にスタートしたばかりですが、「Staffy(スタッフィ)」※を経由して、これまでリアルでは接点のなかったお客様がLINEの友だちになってくれるケースも出始めています。    

※LINE STAFF STARTを利用する全国の店舗スタッフと繋がり、自分好みのスタッフと出会えるWebサービス。お気に入りのスタッフをLINEで「友だち追加」することで、いつでも気軽にお買い物のアドバイスが受けられる

「Staffy」公式サイトはこちら

公式サイト内の特集ページに、弊社からは3名が出演しています。数万人のフォロワーを持ち、インフルエンサーとしても活躍する他ブランドの店舗スタッフさんと同じサイトに登場できたことは、出演した本人達にとっては嬉しかったようです。今後さらに登場するブランドやスタッフが増えれば、相乗効果が期待できますし、新しいお客様と出会える場として期待しています。     

―御社としても自社の店舗スタッフをインフルエンサー化する構想はお持ちですか。

いいえ。いわゆるインフルエンサーのようにマス的な発信を行ってファンになってもらうというより、あくまでも1対1でお客様と信頼関係を築くことが、弊社のブランドが描く形に近いです。それをLINE STAFF STARTを通じて展開できればと思っています。

3. LINE STAFF STARTが接客にもたらした3つの効果

―なるほど。LINE STAFF STARTの活用で接客内容やお客様の反応に何か変化はありましたか。

まず大きく変わったのは、お客様に出勤スケジュールをお伝えできるようになったことです。弊社の場合、お気に入りのスタッフがいるお客様が多いのですが、これまではお客様が実際に来店されないと、そのスタッフの出勤状況は知ることができず、すれ違ってしまうケースがこれまではありました。LINE STAFF STARTを導入し、お気に入りの店舗スタッフの出勤をLINE上で予め確認できるようになり、その点もとても便利だとお客様からはご好評いただいています。

店舗スタッフにとっても、お客様の来店を事前に把握し接客の準備ができるという、我々が想定していなかった効果もありました。お客様が出勤スケジュールを確認されたのがスタッフ側にもわかる仕組みになっているため、直接来店に関するメッセージがなくても、来店の予測を立てて、おすすめしたい物を事前に準備しておけるようになったのです。それ以外にも、遠方のお客様の来店にあわせて、事前に、お試しされたい商品を伺っておき、取り寄せておくなど、サービスや接客の質の向上に繋げています。

―お客様ひとり一人に寄り添って、きめ細やかな接客やコミュニケーションをしているんですね。

はい。今、お話したこと以外にも、例えば、クーポン配信では、誕生日クーポンや雨の日クーポンといった定番のクーポンに加え、出産や、入学・進学など、お客様のライフイベントに応じた記念日クーポンを店舗スタッフが任意で配信できるようにしています。

お客様ひとり一人に向けたコミュニケーションという意味では、LINE STAFF STARTは顧客管理ができ、セグメント配信ができるのも大きなメリットのひとつです。これからLINE STAFF STARTの店舗スタッフアカウント全体で、友だちを約1万人程度まで増やす計画でいるのですが、そうすると、必然的に店舗スタッフ1人あたりがカバーするお客様は増えてしまいます。そういった場合でも、セグメント配信機能を使えば、一斉配信でなく、よりパーソナライズした発信ができます。

―LINE STAFF STARTに関して、これからの展開や計画についても教えてください。

実店舗への送客は手応えを感じているので、今後はECへの送客が課題です。EC売上が個人の評価に反映され、店舗スタッフがECをおすすめする環境が整ったので、次のステップとして、お客様にECをご案内するマニュアル作りを進めています。販促企画についても、例えば、ECポイント5倍デーなどを企画し、店舗スタッフがECをおすすめしやすく、また、お客様にとってもECでお買い物をしていただきやすい環境を整えていきたいです。

また、これはLINE STAFF STARTというより、会社全体のシステムの話にはなりますが、現在は別々になっているEC会員と店舗会員情報の統合を、今年の8月を目途に進めています。オムニチャネル化が進めば、よりお客様と1対1の関係性を築け、LINE STAFF STARTの取り組みも、さらに推進できると考えています。

店舗スタッフを起点としたお客様との1対1の関係性づくりが、弊社として最も大事にしているポイントです。コーディネート投稿はもちろん、LINE STAFF STARTを通じて、店舗スタッフの個性や魅力を伝えていき、少しでもファンになってくれるお客様を増やしていければと思います。

田中興産株式会社 営業推進部 販売促進室 室長
中川裕氏

入社以来、店長、スーパーバイザー、ブランドマネージャーなど店舗運営を経験した後、販売促進室に配属。
店舗イベントの企画立案・運営の傍ら、4年前にECサイトの立ち上げに参画。2年前からEC担当も兼務する。

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