STAFF START
ケース August 22, 2022

トゥモローランド、STAFF START経由売上が全体の約7割占めるブランドも。オンライン接客がEC成長や返品率改善に奏功

株式会社トゥモローランド 上田知弘さん、西井寛子 さん
「TOMORROWLAND」「DES PRÉS」をはじめ多数の人気ファッションブランドを展開する株式会社トゥモローランド。DX推進に取り組む同社では、2020年12月にSTAFF STARTを導入し、EC売上アップやスタッフのインフルエンサー化を実現しています。店舗スタッフのオンライン接客は購買体験をどう変えたのか。STAFF STARTの活用方針や運用にあたって重視しているポイントについて、デジタルコミュニケーション部 部長の上田知弘氏と同WEB課の西井寛子氏に話しをうかがいました。 

1. CVRや客単価が改善、EC売上アップに貢献!

―STAFF START導入に至った背景を教えてください。


上田氏:プラットフォーマーや他社の状況から、店舗スタッフによるスタイリング投稿がEC売上の拡大や店舗スタッフのファン創出、顧客満足度の向上に有効という認識があり、当社も少しずつ取り組みを進めていました。スタイリング投稿に本腰を入れたきっかけは、コロナ禍です。店舗休業による売上減少を補うためEC強化が最優先課題となり、EC売上の拡大に即効性がある方法は何か、スタッフが店舗の接客以外に活躍できる方法はないか社内で検討した結果、STAFF STARTの導入が決まりました。

―STAFF STARTを採用した決め手や、期待したことは何でしたか。


上田氏:決め手は、アパレル業界で多数の導入実績があったこと、そして、投稿経由の売上がわかり効果測定ができる点です。

西井氏:それまでオンラインでのスタイリング提案は、InstagramやWEBサイト内の「SHOP BLOG」のみと限られた取り組みだったのが、STAFF STARTを用いることで、自社ECサイト上でコーディネート投稿が可能になり、投稿を見たお客様が直接商品を購入できるという点も魅力でした。STAFF STARTの導入にあたって期待したことは、CVR向上やセット買い促進による全体的なEC売上アップ、EC購入時の返品率改善です。 

―STAFF STARTを導入し1年半が経過しましたが、成果の状況はどうですか。


西井氏:モールのキャンペーンやセールなどの影響を除けば、STAFF START経由の売上はほぼ右肩上がりで伸びています。例えば、2022年4月の月次の実績では、EC全体の売上が前年同月比128%、STAFF START経由の売上も前年同月比145%でした。そのほかにも、STAFF STARTの投稿を経由した時のCVRは通常時と比べて2倍、さらに客単価も高い傾向です。なかには、EC売上の7割がSTAFF START経由というブランドも出ています。

1年ほど前にアプリをリニューアルしたことでスタイリング投稿の閲覧性が高まったことや、投稿数自体の増加といった相乗効果により、お客様に目にしていただく機会が増えたことが、全体的な数値の向上につながっています。

―期待したことのひとつにあがった「返品率」についても、改善していますか。


上田氏:はい。他モールと比較して、自社ECサイトの返品率が4分の1になる月があるなど、STAFF STARTの導入が返品率を下げる一因になっているのではと考えています。当社では、宣伝やプロモーション、ECサイトに用いるビジュアルには、ブランドの世界観を伝えるため海外モデルを起用しています。ところが、コロナ禍に入りECを利用するお客様が増えると返品率が上がり、「海外モデルの画像では、サイズ感が伝わらない」「着用感をイメージできない」といった声がお客様から届くようになりました。そこでSTAFF STARTと同じタイミングでオンラインフィッティングツールの「バーチャサイズ」を導入。こうしたツールや、身長などお客様の体形に近いスタッフによるコーディネート投稿を参考にできるようになり、ECサイトの買い物の快適さが増し、買い間違えが減ったことで、返品率の大幅な改善を実現することができました。 

―運用にあたってのKPIやベンチマークしている指標はありますか。

上田氏:現状では、数字目標は設定しておらず、むしろブランドとの販促施策の一環にSTAFF STARTを絡めることがほとんどです。例えば、積極的にコーディネート投稿をしているスタッフを本社に招き、モデルになってもらい撮影に協力してもらうこともそのひとつ。他にも、ささげ(撮影、採寸、原稿)してECサイトにあげるのに通常1週間ほどかかるところ、モデル撮影なしで物撮りのみ行い、コーディネート投稿によって着用感やサイズ感を補完することで、ECサイト公開までの短縮化を図っています。すべてコーディネート投稿で補完できるわけではないため、優先度によってですが、商品の回転を早める必要がある時や、店舗と同じタイミングでECでも販売したい場合に、こうした活用をしています。また、ディベロッパーと協業した販促施策に、STAFF STARTを絡めるケースもあります。

https://store.tomorrowland.co.jp/coordinate/view/10247422

西井氏:そのほかに、新商品の入荷や、別注商品など月ごとに強化アイテムの共有は欠かさず行っています。アイテムによっては、訴求ポイントを細かく提示したり、本部側で店舗スタッフの中からモデルを選定し、撮影、投稿をする場合もあります。

2. 統一感を生む“トゥモローランド”らしい投稿の秘訣とは?

―ほぼ全ての店舗に所属するスタッフが、コーディネート投稿に参加しているとお聞きしました。投稿の対象者を限定しなかったのはなぜですか。

西井氏:実店舗のお客様との関係づくりと同じように、STAFF STARTの投稿も継続して取り組むことが、結果を出す上で重要な要素のひとつです。そのため、投稿対象をはじめから絞るのではなく、キャリアや年次、これまでの実績などに関係なく、やる気のあるスタッフに取り組んでもらおうと考えました。

とはいえ、常にお客様が出入りする店頭では、目の前のお客様の対応が最優先になるのは当然です。STAFF STARTの導入にあたっては、取り組みの意図や投稿を行うメリットを社内に伝えるよう意識しました。店長やマネージャークラスの理解を得て、店舗を巻き込めたことにより、どの店舗も前向きに投稿をスタートすることができ、その後のスムーズな運用の土台になったと思います。 

―投稿のルールや、こだわっている点は何ですか。


西井氏:投稿のクオリティは一定を担保できるよう意識しており、撮影時の明るさや画角設定などはマニュアルで周知しています。また、ECサイトに表示される画像は、余白の統一を行っています。当社のECサイトは、お客様が絞り込みをかけない限り、ブランドや業態問わず1ページに表示されます。そのため、投稿によってトーン&マナーがバラつかないよう、画像の上下(頭の上と、足元)を同じ余白にするトリミングのひと手間をかけています。また、トップページに表示される1枚目の画像は、必ず全てクオリティチェックを事前に経ています。投稿に慣れてきたスタッフは、チェックする側に回り、店舗で画像をチェックできる体制をとっています。

―運用にあたっての方針や、重視していることを教えてください。


西井氏:「実店舗にもメリットを感じてもらうこと」、「スタッフに、楽しんでもらえるようにすること」です。一つ目の実店舗に対しては、好事例や運用を効率化するコツなどを随時共有しています。基本的にはリモートでのフォローになりますが、時には実際に店舗を訪ね、投稿のフォローを行うことを心掛けています。二つ目については、基本的に投稿作業は店舗業務に加え、プラスアルファの業務であるため、店舗スタッフのモチベーションを高められるよう意識しています。例えば、インスタグラムやコンテンツのヴィジュアルのモデルとしてスタッフを起用し、撮影に協力してもらうのもその一環です。スタッフのファン作りは店舗にとっても共通の課題であり、ECサイトや公式SNSなどへの露出により、店舗スタッフのインフルエンサー化を後押しすることで、メリットを感じてもらえるようにしています。また撮影の場は、撮影のコツを伝えたり、投稿にまつわる悩みや運用の改善ポイントを直接スタッフから聞ける機会として、本部と店舗をつなぐ貴重な時間にもなっています。

―STAFF STARTと連動した制度などは設けていますか。


西井氏:毎年1回表彰会があり、そこで実績の高いスタッフの表彰を行っています。これまでも店舗の実売ベースによる表彰は行っていましたが、スタッフの活躍に対してより多角的に評価するため、STAFF STARTの売上上位者を表彰の対象に新たに加えました。制度というわけではありませんが、STAFF STARTの成績がよいスタッフに店頭ディスプレイのスタイリングを任せるなど、店舗独自にスタッフのスキルを生かしたり、モチベーションを高める取り組みも行われています。

3. コーディネート投稿をきっかけとした「指名買い」続々と

―STAFF STARTを導入したことで、お客様との関係には変化は見られますか。


西井氏:お客様とのコミュニケーションを生むきっかけやつながりの強化に、コーディネート投稿が一役買っています。例えば、店頭で「投稿見たよ」と直接、声をかけていだいたり、スタイリング投稿を持って来店されるお客様が導入前と比べて増えました。また、店舗から遠方のお客様に問い合わせをもらうこともあります。つい先日も、札幌のお客様から神戸のメンズスタッフに、コーディネートの問い合わせがありましたが、「あなたのスタイリングを全部買いたい」とスタッフ指名でお買い求めいただくことが増えました。ちょうどSTAFF STARTの導入と同じタイミングで、ビデオ接客やWEB決済の機能を整えたこともあり、スタイリング投稿の閲覧→店舗予約→リモート接客→オンライン決済といった流れが出来てきたと感じます。

また店頭の接客においても、公式アプリの機能を使って、コーディネート投稿をお見せして接客に生かす動きが出ており、そうした接客のできるスタッフを増やし、これから強化できる部分だと考えています。 

―店舗にとどまらずスタッフの活躍の機会が広がっているんですね。


上田氏:STAFF STARTを始めて、「そのスタッフから買いたい」「ファンのように、好きなスタッフを応援したい」というニーズを肌身で実感しました。スタッフ個人のSNSアカウントも、STAFF STARTと連携して運用することで相乗効果が生まれています。フォロワー獲得は個人の力では限界がありますが、STAFF STARTと連動し、集客力を持つ自社サイトでの露出が可能になった結果、スタイリング投稿をきっかけとしたSNSのフォロワーが増え、さらにフォロワーをECサイトに送客できる好循環が生まれています。

また、社内人財の可視化にもSTAFF STARTが一役買っており、投稿をきっかけに他部署からプロジェクト参画の声がかかったり、人事異動の参考情報となるようになりました。例えば、スタイリング投稿で成果を上げるには、「ECでは、何が、どんな時に売れるのか」を抑えることがコツのひとつですが、このスキルはECのマーチャンダイジングにも通じる部分です。売れ筋をコーディネート投稿に反映するのが上手なスタッフが、EC部署に異動して活躍しています。

―ECサイトのランキングをみると、神戸や大阪など関西圏のスタッフの方の活躍が目立ちます。


西井氏:売上規模でいうと関東圏が優位ですが、関西圏は販促に対するモチベーションが高い傾向があります。また、新しいことに挑戦する文化があり、店長やマネージャーの理解や後押しがあることも大きな要素です。神戸の店舗は毎週月曜日が店休日となっていますが、店休日にスタッフが出勤し、投稿を撮り溜めるといったような取り組みができることも関係していると思います。

―成果を上げているスタッフは、月にどれくらい投稿しているのでしょうか。


西井氏:その月によりますが、100投稿ぐらい投稿があります。週に1回のペースでは足りず、成果をあげるにはやはり投稿量がポイントです。「そんなに投稿することあるの?」と思うかもしれませんが、コーディネート投稿の「着回し」は、お客様のニーズが非常に高いコンテンツです。同じ服を様々なコーディネートで提案することで、お客様も「このアイテムを買ったら、こんな風に使えるのか」と魅力に感じてもらえますし、それがお客様の支持するスタッフの着回し提案であればなおさら、「この服であれば、買っても失敗しない」と安心して購入してもらうことにつながります。

―最後に、STAFF STARTを活用した今後の展望を教えてください。


上田氏:商品ページに設置するだけでも十分に効果が得られていますが、よりお客様の利便性を向上するために、今後はお客様の身長や趣味・嗜好に応じて、ECサイトはもちろん、アプリやメルマガなどで能動的に情報を出し分けられるようにしたいと思っています。また、自身のスタイリング力を武器としているスタッフ、商品のセールスポイントを口頭で伝えるのが上手なスタッフなど、それぞれの得意な接客スタイルも十人十色です。スタッフレビューやPLAY機能など他の機能についても導入を検討して、スタッフの活躍の場を広げ成果に繋げていきたいです。

株式会社トゥモローランド
デジタルコミュニケーション部 部長 上田知弘氏

2010年、株式会社トゥモローランドに入社。店舗勤務の後、本部に異動し約10年間、EC業務に携わる。デジタル関連部署の統合に伴い2020年より現職。 

株式会社トゥモローランド
デジタルコミュニケーション部  WEB課西井寛子氏

2015年、株式会社トゥモローランドに入社。約4年間、京都エリアの店舗勤務に従事した後、本部に異動。デジタル関連部署の統合に伴い2020年より現職。公式サイトや、オフィシャルInstagram、ECサイト内、STAFF STYLINGページの管理・運用を担当。

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