STAFF START
セミナーレポート July 28, 2023

【セミナーレポート】CVR2倍を達成!成功企業に学ぶ、動画投稿で成果を出す方法

ECやSNSマーケティングにおいて注目を集めている動画活用。しかし、慣れない動画投稿や運用にハードルを感じる担当者も多いのではないでしょうか。そこで今回は、STAFF STARTの「PLAY機能」を活用して、自社ECサイト上で計2,300本以上の動画を投稿する株式会社ノーリーズでECマネージャーを務める輿水 仁志氏と、EC/販促PRリーダーの林 真由美氏氏に動画運用のコツを伺いました。

1. STAFF STARTの運用と動画活用のきっかけ

バニッシュ・スタンダード/尾田 謙真(以下、尾田):本日のテーマは「動画活用」です。競争化が増すEC業界において動画コンテンツの注目度が高まっていることを背景に、実際にSTAFF STARTの動画投稿機能「PLAY」を使って動画活用を実践し、成果に繋げている企業様の取り組みから学びたいと思います。
スピーカーとしてお招きしたのは、株式会社ノーリーズの輿水さんと林さんのお二人です。運用方法だけでなく、成果に繋がりやすい活用方法や、制作のポイントについても伺っていければと思います。それでは輿水さん、林さん本日はどうぞよろしくお願いします。

輿水氏:よろしくお願いします。株式会社ノーリーズは、全国に約60店舗を展開するアパレルブランドです。社内に経験豊富なパタンナー(型紙作りの専門家)が多数在籍し、デザインだけでなく着心地の良さにこだわったモノ作りを強みとしています。

STAFF STARTの運用を始めたのは2021年10月です。まずコーディネート投稿から運用を始め、それに慣れて成果を出せるようになってきたことから、続く2022年5月に動画投稿機能「PLAY」の運用をスタートしました。

弊社では、InstagramやTikToKなどSNSの動画配信全般に力を入れており、ECサイトの商品詳細ページではSTAFF STARTの投稿だけでなく、SNSに投稿した動画コンテンツも2次利用できる形でサイトを構築しています。

尾田:
本題に入る前に、少しだけ「PLAY機能」について補足させてください。「PLAY機能」は、STAFF STARTの機能のひとつで、動画投稿ができる機能です。これまでコーディネート投稿の画像と、「PLAY機能」の動画はECサイト上の別々のページに表示される仕様でしたが、直近のアップデートで、コーディネート投稿の中に動画を織り交ぜた表示が可能となりました。コーディネート投稿の2枚目以降に任意で動画を選び、表示できる仕様です。

動画コンテンツの強みと「PLAY機能」の運用体制


尾田:それではノーリーズ様の取り組みについて伺っていきます。まず「PLAY機能」を導入した経緯をお聞かせください。

輿水氏:STAFF STARTのコーディネート投稿で一定の成果が得られるようになり、その次のステップとして「PLAY機能」の導入を決めました。日頃からInstagramやTikTokなど、動画コンテンツに慣れ親しんでいるお客様は多く、動画を活用して訴求することで、さらなる成果向上を目指したんです。また、店舗スタッフが運用しているSNS経由での問い合わせが多く来ていたことから、ECサイトの情報量を増やして商品理解を促し効率化を図る狙いもありました。

尾田:動画運用の導入をどう進めたか教えてください。

林氏:「PLAY機能」の運用を始めたばかりの頃は、15~20秒という尺の長さ以外は、細かい指定はせず、まずは動画投稿に慣れてもらうことを主眼に置きました。その後、より情報を凝縮した編集済みの動画を作成し投稿する、というように次のステップに移行していきました。

動画の強みは情報量が多く、素材感や色味、シルエット、細部のデザインなど、静止画では伝えきれないポイントを訴求できる点です。さらに今はそこから進化して、コーディネートのポイントや、着回し、おすすめアイテムなどの情報を1つの動画内でまとめてお伝えするショート動画など、情報系動画の投稿を強化しています。

週1回「SNS会」を実施し、投稿をサポート


林氏:店舗スタッフから「投稿はしたいが動画の撮り方がわからない」「撮影時間を作れない」という声を受けて、「SNS会」という投稿をサポートする機会も設けました。週1回、毎週金曜日に本社のショールームを解放。直接来れないメンバーや遠方の店舗とはオンラインで繋ぎ実施しています。SNS会では、最初の30分を好事例の共有にあて、後半は実際に撮影を行うような構成としています。

SNS会を立ち上げた当初は、ECスタッフがサポートしながら撮影していましたが、今は、スタッフ各々で撮影できるまでに実力をつけてきています。

投稿内容はマニュアル化せず、ECスタッフが情報収集や実践から得た知見を毎週のSNS会で共有する形としています。店舗スタッフは店舗でのメイン業務があるため、マニュアルを渡すよりも真似して投稿してもらう方が効率的だろうと考え、そのような形としています。

週1回「SNS会」を実施し、投稿をサポート


林氏:店舗スタッフから「投稿はしたいが動画の撮り方がわからない」「撮影時間を作れない」という声を受けて、「SNS会」という投稿をサポートする機会も設けました。週1回、毎週金曜日に本社のショールームを解放。直接来れないメンバーや遠方の店舗とはオンラインで繋ぎ実施しています。SNS会では、最初の30分を好事例の共有にあて、後半は実際に撮影を行うような構成としています。

SNS会を立ち上げた当初は、ECスタッフがサポートしながら撮影していましたが、今は、スタッフ各々で撮影できるまでに実力をつけてきています。

投稿内容はマニュアル化せず、ECスタッフが情報収集や実践から得た知見を毎週のSNS会で共有する形としています。店舗スタッフは店舗でのメイン業務があるため、マニュアルを渡すよりも真似して投稿してもらう方が効率的だろうと考え、そのような形としています。

2. EC担当者が店舗を巻き込むために知っておきたいポイント

尾田:EC運用担当者からよく聞くのが、こういった取り組みをする際に店舗の協力を得るのが難しいという悩みです。具体的に、林さんはどのような方法で店舗の協力を得ていったのか、教えていただけますか。

林氏:店舗の統括マネージャーの理解を得ることが最短ルートだと考え、運用が決まった数時間後にはメンバーを招集して動き出しました。

ただ、当初は頭で理解していても、投稿に協力してくれるメンバーは限られ、若いスタッフや比較的時間に余裕のある店舗のスタッフに任せる傾向がみられました。そこで忙しい店舗や、投稿に二の足を踏んでいる店舗には、自ら撮影の手伝いに出向くようにしました。

また、統括マネージャーのひとりを巻き込んで動画撮影やライブ配信を行い、キーパーソンとなる人物にその効果を直接感じてもらえる機会を用意するようにもしました。投稿に対する反響の大きさを本人に直接感じてもらい、取り組みの重要性を認識してもらったことが、社内の理解醸成に繋がりました。最近は、投稿を頑張っている店舗にWi-Fiを設置し投稿環境を整備する取り組みも始めました。

基本的なことですが、一方的な押し付けにならず店舗の立場に立って考え、少しずつ協力の輪を広げていくことが大事だと思います。

尾田:粘り強く対話やサポートすることが大事なんですね。SNSや投稿に慣れていないスタッフに対してはどのようなアプローチをしていますか。

林氏:SNSに抵抗感があるスタッフも確かにいます。投稿の強制はしていませんが、STAFF STARTは商品知識を増やし、経験値を上げるのに有益なツールだと伝えています。投稿自体は顔を出さなくてもできますし、投稿を通じて商品を上手に見せる方法を学ぶことは将来のキャリアにも繋がるんだよと背中を押すようにしています。

3. 動画制作は難しくない!? 具体的な動画投稿のコツ

尾田:もうひとつ皆さんからよく聞くのが、動画投稿は負担が増えるのではないかという悩みです。撮影の負担を軽減し効率的に運用するために工夫している点があれば教えてください。

林氏:静止画を撮るついでに動画撮影をするので、意外にも負担は少ないんですよ。動画は加工して他のSNSにも投稿して、2次利用、3次利用することを前提として撮影しています。

シンプルな動画は編集なしで投稿しますが、その場合は、撮影を担当するスタッフが声をかけてモデル役に動きが出るよう工夫しています。声かけの例としては、「全身を見せてください」とか「ウエストは伸びる?」「素材は硬い/柔らい?」など、視聴者が商品について知りたいだろうと思うことを投げかける形です。そうすることで、商品特徴が伝わりやすく編集なしで使用できる動画を撮影できます。モデルの笑顔も引き出せるのでおすすめです。

意外にも動画制作の負担は静止画と同じ程度!


尾田:STAFF STARTのコーディネート投稿は最大10枚まで投稿できますが、それを1枚1枚撮影しリサイズする手間を考えれば、負担はそこまで変わらないわけですね。シンプルな動画は、立ち止まって一回転するのが基本的な流れですか。

林氏:そうです。やはり1回転して洋服の前後をお見せすることで、素材の柔らかさや、背部のデザインなど細部まで伝えられます。必ずしも会社としてルールを設けているわけではありませんが、短時間で商品を魅力的に伝える手法として必然的にそれが選ばれています。

尾田:
洋服の細部まで確認できる動画はお客様にとっても嬉しいですね。具体的に投稿にかかる時間や、動画の撮影から投稿までの一連の流れについても教えてください。

林氏:編集なしの動画は、本当に簡単に投稿できます。撮影自体にかかるのは5分程度。静止画投稿とほとんど変わらずトータル30分程度で投稿まで完了できます。音声やサムネイルを設定する時には編集アプリを使いますが、編集にもそこまで時間はかかりません。

一方、商品画像を切り抜いて載せたり動画を繋ぎ合わせるなど、より高度な編集を行う場合は、短めの動画でも制作時間は1時間程度かかります。ただ、Instagramを経由してECで経由されるお客様は多く、SNSとECどちらにも同じコンテンツを投稿することで、お客様にとってもわかりやすく買い物できる環境を提供できるからです。

現状本部ECスタッフは、編集なしの動画ではなくより高度な編集を施した動画をメインに投稿するようにしています。また、店舗スタッフでも積極的に動画投稿を活用するメンバーは編集付きの動画制作に挑戦しています。

4. CVRは静止画と比べて2倍! 人気の投稿は…

尾田:段階を踏みながら投稿内容を充実させているんですね。「PLAY機能」導入後の成果状況についてもお聞かせください。

輿水氏:まず投稿数の推移ですが、先ほどお話しした通り、機能が追加されたのに全く使われないことが最も避けるべきだと考え、当初は質ではなく投稿してもらうことを主眼に運用をスタートしました。思いのほか積極的に投稿してもらうことができ、月間200投稿と好発進できました。その後、ライトな動画からより情報量の多い動画へと移行していきましたが、若干投稿数が減ったものの、2022年に入ってからは200件前後を安定して投稿できる状態に。また、CVRと投稿単価はともに静止画に比べて2倍程度高い成果を得られています。

動画投稿によって静止画投稿が減るといったことは今のところ起きていません。ただ今後、状況によって動画でまかなえる部分が大きくなれば、本部方針として静止画投稿の割合を減らすことはあるかもしれません。

林氏:現在、売上に寄与している動画の特徴は、サムネイルで視覚的に一目で何が説明されているのかがわかりやすい動画です。動画活用を始めて、長く売れ続けるケースが増え、色違いや投稿したコーディネート単位で購入してくださるお客様も増えた印象です。中でも最新のトレンドや着回し情報、世代別の悩みに答えた投稿が人気を集めています。
情報系リールのような動画投稿はまだまだ好調で反響も大きく、そういった投稿に注力するトレンドはしばらく続くと予想しています。

今後の運用ですが、静止画のコーディネート投稿に編集なしのシンプルな動画を織り交ぜる形、また「PLAY機能」はより情報を凝縮した情報系リールの動画投稿に活用していきたいと考えています。

尾田:まだまだ沢山お話し聞きたいところですが、お時間が迫ってきました。最後に、お二人から皆さんへ一言メッセージをお願いします。

輿水氏:本当にあっという間でしたが、今日は貴重なお時間をありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

林氏:ノーリーズでは「PLAY機能」を導入して、売上効果はもちろんスタッフの交流など、たくさんの相乗効果が生まれています。これからも動画投稿を探求して、もっと成長していければと思います。本日は、学びの機会をいただきありがとうございました。

尾田:こちらこそ、本日はとても参考になるお話しをありがとうございました。

株式会社ノーリーズ マーケティングセクション ECマネージャー
輿水 仁志氏

2000年、株式会社ノーリーズに入社。店舗、営業、MDなどを経て、2014年よりECマネージャーとして、EC業務全般を統括。

株式会社ノーリーズ EC/販促PRリーダー
林 真由美

2008年、株式会社ノーリーズに入社。店舗勤務を経て本部に異動。その後10年間にわたり、バイヤー、MD、VMD、SVなどの業務に携わる。現在は、ECに在籍し販促PRリーダーを担当。

株式会社バニッシュ・スタンダード BizGrowth Unit Customer Success
尾田 謙真

新卒で都内のITベンチャー企業に入社。 広告事業のアカウントセールスやSaaSのフィールドセールスなど一貫して法人営業に軸足をおきつつ、マネジメントや子会社の立ち上げ等も経験したのちに、バニッシュ・スタンダードに参画。

現在は主に、既存の導入顧客様向けにSTAFF STARTのお取り組みをより拡大するためのご提案を担当。自身も過去学生時代にはアパレルの販売員を長く経験したこともあり、小売業界の課題解決に少しでも力になるべく活動中。

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