STAFF START
セミナーレポート January 25, 2022

【セミナーレポート】STAFF START導入後、EC売上146%達成!アパレルブランド「WEGO」が、LINE STAFF STARTで実現する新しい買い物体験とは

2021年5月、店舗スタッフをDX化するオンライン接客サービス「STAFF START」とLINEが提供する個人・法人向けアカウントサービス「LINE公式アカウント」を組み合わせた新しいオンライン接客サービス「LINE STAFF START」を発表。アパレル、コスメ、家電量販店など幅広い業界で導入が進んでいます。今回、LINE株式会社が主催するオンラインイベント「LINE LOCAL DAY」にて「LINE STAFF START」トークセッションを開催。STAFF START導入後EC売上146%アップを実現、LINE STAFF STARTの活用も開始したアパレルブランド「WEGO」を展開する株式会社ウィゴー代表取締役の園田恭輔氏をお招きし、LINE STAFF STARTへの期待や活用方法についてお話を聞きました。

第1部:2021年の流通総額1200億円を突破したSTAFF START

第1部では、株式会社バニッシュ・スタンダード 執行役員の田中悠より、STAFF STARTのサービスについて説明させていただきました。

「好きを諦めなくて良い世の中を。」をサービスビジョンに掲げている当社。コロナ禍で店舗休業が相次ぐ中、大好きな接客を続けようとオンライン接客に挑戦する店舗スタッフの皆さまを応援したいという想いで、オンライン接客サービス「STAFF START」を提供しています。

店舗スタッフのDXサービス「STAFF START」とは?

「LINE LOCAL DAY」より
年間売上7億円のスタッフをはじめ、約10万人が活用するSTAFF START

田中:STAFF STARTは、店頭でスタッフが普段行っている「接客」をDX化するサービスです。店舗スタッフが店舗の売上だけでなくEC売上にも貢献することで、企業の組織構造や人事評価制度、さらには店舗スタッフの多様な働き方まで、幅広い変化を起こしてきました。利用ブランドはアパレルをはじめ、化粧品、家具・インテリア、家電量販店、食品、大手百貨店まで1600以上。2021年のSTAFF START経由の売上総額は1200億円を突破しました。日本全国で10万人以上の店舗スタッフにご利用いただいており、初めて緊急事態宣言が発令される前と比較すると、発令後の投稿数は約7倍に増えています。

「LINE LOCAL DAY」より

2021年もっとも売り上げた店舗スタッフは月間最高売上が1億円以上、年間で7億円に到達。月に1000万円以上販売するスタッフは200名以上、500万円以上のスタッフも600名以上いらっしゃいます。

田中:STAFF STARTの大きな特徴のひとつは、店舗スタッフのオンライン上での貢献を可視化できることです。導入企業さまの約7割が、何らかの形で店舗スタッフへの評価を還元しています。

また、店舗スタッフの給料にインセンティブを付与する企業の還元率は平均で3%、最大で7%です。中には、正しく評価されることでスタッフのモチベーションが上がり、オンライン投稿の質や量が向上するといった企業も見られます。また、スタッフの投稿を見てファンになったEC上のお客様が、スタッフに会いに店舗に来てくださるなど、店舗送客につながることもわかっています。

「LINE LOCAL DAY」より

第2部:オンライン接客の質が高まるLINE STAFF STARTが誕生

「LINE LOCAL DAY」より

第2部では、LINE株式会社 アカウント事業企画室室長の高木祥吾氏が、「LINE STAFF START」について説明しました。

LINE STAFF STARTで、よりリアルで密なコミュニケーションが可能に

高木氏:LINEコールの音声通話やビデオ通話は、お客様に1対1で商品の質感やサイズ感、色味などの情報をよりリアルに伝えるのに最適なツールです。LINE公式アカウント内で、STAFF STARTを通じてコーディネート提案や情報発信など店舗スタッフによるオンライン接客を可能にしたのが「LINE STAFF START」です。

「LINE LOCAL DAY」より

これまで店舗スタッフは、STAFF STARTを使って自社サイトやSNSにコーディネートやレビューなどを投稿していました。一方LINE STAFF STARTでは、お客様のLINEに直接スタッフコンテンツをお届けすることが可能です。お客様は、お気に入りスタッフのブランドサイトやSNSにアクセスしなくても、LINEで手軽に新着投稿を見ることができます。

「LINE LOCAL DAY」より

また店舗スタッフは、LINE公式アカウント上に表示されるLINE STAFF STARTアプリを立ち上げるだけで、既存の基本機能に加え追加機能を使用いただけます。

新たな接客体験を提供する「LINE STAFF START」とは?

高木氏:お客様に紹介したいコーディネートや商品がある場合、店舗スタッフは既存のツール画面からシェアしたい投稿を選んで簡単におすすめすることが可能です。通常のLINE公式アカウントは無料メッセージ通数に限りがありますが、LINE STAFF STARTでは通数の上限がありません。数を気にせず、お客様との密な関係構築が可能になります。

また、1対1のコミュニケーションはもちろん、1対Nといった複数顧客への同時配信も可能。LIVE配信機能を使えばリアルタイムの交流も楽しめます。店舗スタッフからお客様への一方的な発信ではなく、双方向のコミュニケーションが楽しめるため、オンラインでもより質の高い買い物体験を提供できるでしょう。

「LINE LOCAL DAY」より

店舗スタッフとお客様の、よりパーソナルなつながりを実現するLINE STAFF START。企業にとっては、店舗スタッフの時間外労働による負担増加やお客様とのトラブルに巻き込まれることがないかが最大の懸念です。

高木氏:これまで店舗スタッフ個人のLINEアカウントで接客を行う場合、スタッフがいつ、誰と、どのようなコミュニケーションをしているのかが管理できず、勤務時間外のやり取りが発生していないか、過酷な状況を強いられていないかが多くの企業を悩ませてきました。そこで、LINE STAFF STARTは「スタッフ管理機能」を実装。店舗スタッフごとのアカウントの稼働状況や利用状況をモニタリングできるため、安心かつ安全に運用いただけると考えています。

LINE STAFF STARTの主な機能は次の3つです。

1.LINE公式アカウントの基本機能がフルで使える

2.STAFF STARTの機能を、LINE公式アカウントの管理アプリ上でシームレスに操作できる

3.スタッフ管理機能で、安心な働き方につながる

2021年秋からスタートしたLINE STAFF STARTは、すでにアパレルやコスメ、家具、家電ブランドなど幅広い業界での導入が決まっています。第3部では、LINE STAFF STARTを導入・活用する株式会社ウィゴー 園田氏に、LINE STAFF START導入の背景や今後の活用についてお聞きしました。

第3部:WEGOがLINE STAFF STARTで叶えたいOMO戦略とは?

「LINE LOCAL DAY」より

10〜20代の若者をターゲットに、ユーズドライクな着こなしをミックスさせたスタイリングを提案するアパレルブランド「WEGO」。第3部では、同ブランドを展開する株式会社ウィゴー代表取締役の園田恭輔氏をお招きし、スタッフマーケティング戦略からSTAFF STARTの活用方法までお聞きしました。

スタッフの影響力と個性を打ち出す独自の戦略を展開

ウィゴーは、2020年の元旦に新コーポレートスローガン「YOUR FAN」を発表。「主役であるお客様一人ひとりのファンになる」という想いのもと、お客様にもっとも接している店舗スタッフの個性を尊重し、表現できる仕組みやサービスを構築しています。

「LINE LOCAL DAY」より

園田氏:若い世代をターゲットにしているからこそ、速い流れの中でトレンドを読む力が求められます。そこで、2012年頃から「ストアからメディアへ」と銘打ち、自分たちでさまざまなコンテンツを作って発信するオウンドメディア戦略を展開してきました。そして、こうしたメディア戦略を展開するうちに、顧客接点がどんどん増えて多様になっていきました。

「LINE LOCAL DAY」より

受発信によって得た情報をどのように編集して、商品やサービスと共に届けていくか。「多様なチャネルを使いながら発信するメディア」になることが、媒体として重要だと考えています。STAFF STARTを活用することで、店舗スタッフの個性やスタイルを多様な方法で表現できると考え、導入を決めました。

STAFF STARTによって、スタッフのメディア化が加速

WEGOの店舗スタッフの中には、個人のInstagramアカウントで2万~6万人のフォロワーをもつ人気スタッフも在籍。影響力のあるインフルエンサーとしても活躍し、ブランドのオウンドメディアやSNSに「読モスタッフ」という肩書きで登場しています。

園田氏:Instagramで5.9万人のフォロワーをもつスタッフは、Tiktokでも約130万人ものフォロワーがついています。同じ商品の紹介でも、スタッフによって着こなし方や表現が一人ひとり異なります。

弊社の店舗スタッフは幅広いキャラクターが揃っているので、STAFF STARTによって一人ひとりの個性にしっかりフォーカスされるようにしています。当社では、店舗スタッフによるコーディネートページを「STAFF STYLE」と呼んでいます。STAFF STYLEは、お客様が自分に近いスタッフを見つけ、よりリアルな着こなしを発見しやすくするためのきっかけづくりになっています。

「LINE LOCAL DAY」より

高木氏:LINE公式アカウントは、どのようにご活用されていますか?

園田氏:LINEはお客様との継続的なつながりを維持するために有効なツールです。現在は、ブランドのLINE公式アカウントと店舗のLINE公式アカウントを運用しています。ブランドのLINE公式アカウントは、全体共通の新着情報やセール情報、お客様のパーソナルな再入荷リクエスト、カート落ちのリマインドメールの配信が主な目的です。店舗のLINE公式アカウントでは、エリアごとの特別なイベントやキャンペーンの発信、1対1のオンライン接客を行っています。STAFF STYLEで好きなコーディネートに出会えるきっかけを作り、LINEでお客様と店舗スタッフのつながりを深めるという位置づけです。

高木氏:導入後の効果はいかがでしょうか。

「LINE LOCAL DAY」より

園田氏:カート落ちリマインドの配信によってCVR4.6%、再入荷通知でCVR7.9%。メールよりもLINEを見る確率が高いこともあり、効果が高いですね。「欠品商品の再入荷通知はLINEでもらいたい」というお客様も多く、連絡がスムーズになったと感じます。また、クリックリターゲティング配信の開封率は56.4%、CTR(クリック率)は11.6%と、こちらもメールに比べて圧倒的に高いです。タイムラインでは、弊社全体の情報といちおしの「STAFF STYLE」スタイリングやおすすめ商品をピックアップして掲載し、200~250いいね!がつくコンテンツに成長しています。

高木氏:しかも店舗スタッフによるコーディネートの投稿件数は、毎月1万投稿以上、累計20万投稿に達していますね。この数は田中さんにとってどんな印象ですか?

田中:圧倒的に多い印象です。多くの店舗スタッフが、オンライン接客に対するモチベーションを高く維持していることが窺えます。

園田氏:STAFF START導入前は、公式サイト内に各店舗のブログがあり、そこで色々な情報を発信していました。その中で、店舗スタッフ個人にファンがつくことで店舗集客につながったもっとも効果的な投稿がコーディネート投稿でした。一方で、当時スタッフのコーディネート投稿を見るには、お客様はブランドサイトにアクセスして、「ブログ」の中から店舗を選び、スタッフのコンテンツを探す、とステップが複雑でアクセスの悪さが課題でした。店舗スタッフによるコーディネート投稿をより強化し強化したい、スタッフ一人ひとりの個性ある発信を前面に出したい、と考えていたときにSTAFF STARTのサービスを知り、導入を決めました。

コーディネート提案が商品の発見や購入の後押しにつながる

高木氏:売上にはどのような変化がありましたか?

園田氏:STAFF START導入前後を比較したところ、導入後は導入前比で146%でした。スタッフが自身のコーディネート投稿を個人のSNSアカウントでも発信。スタッフ一人ひとりのSNSフォロワーがブランドのECサイトに流入するきっかけになり、集客につながっています。

お客様にとっては、自分の体型やセンスが近いスタッフが見つかるだけでなく、サイズ感や着こなしがより詳細にわかるようになり、通常のECサイトに比べて買い物がしやすくなったのではないでしょうか。また、スタッフのコーディネートを参考にすることでセット買いが増え、顧客単価も上昇しました。

「LINE LOCAL DAY」より

高木氏:店舗スタッフのコーディネート投稿を見た人は、見ていない人よりも購入に至るCVRが2.1倍高いという数字も興味深いです。これはやはり、店舗スタッフのオンライン接客力と言えるのではないでしょうか。

田中:購入したい商品が決まっていないお客様にとっては、店舗スタッフのコーディネート投稿が商品の発見につながっていて、購入を検討しているお客様にとっては、購入を促す最後のひと押しになっている証拠です。STAFF STARTを導入されている三越伊勢丹様やカシオ様でも、店舗スタッフの投稿を閲覧することで、同様の差が出ています。STAFF START経由の売上がEC全体の38.1%を占めているというのもインパクトのある数字だと思いました。

高木氏:STAFF STARTでは、店舗スタッフのオンライン接客によるEC貢献度が可視化できますが、スタッフの評価についてはどのような施策をされていますか?

園田氏:スタッフの評価はもっとも重要だと考えており、長期にわたって改善を重ねている状況です。現在は、弊社独自の様々な指標をかけ合わせて評価を行い、スタッフに報酬を還元する仕組みを作りました。店舗業務だけでなくオンライン接客を頑張っているスタッフのモチベーションを上げることで、よりオンライン接客に積極的になってもらうことが評価制度の目的だと考えています。

高木氏:最後に、今後LINE STAFF STARTに期待されていることをお聞かせください。

園田氏:LINE STAFF STARTというサービスがオフラインとオンラインの垣根をなくし、OMOを加速させていくことで、自社メディアをさらに強化し、スタッフ一人ひとりの個性を活かした“個人店”のような世界観が実現できればと期待しています。LINE STAFF STARTによって、お客様が店舗・EC共に来店してくれるきっかけが増えるだけでなく、スタッフの働き方の多様化にもつながるのではないでしょうか。

LINE STAFF STARTでスタッフ一人ひとりの個性やスタイルをより強く打ち出し、お客様がより自分に合ったスタッフやコーディネートをさらに簡単に見つけられるようにしたいと考えています。同時に、スタッフが仕事としてコーディネート投稿やSNS投稿を行えるよう、プライベートと仕事の境目をしっかりと区別できるように管理していきたいです。個人のSNSと異なり、LINE STAFF STARTやSTAFF STARTは本社で投稿の管理が可能です。今後はガバナンス面のさらなる強化にも期待しています。

株式会社ウィゴー 代表取締役社長

園田恭輔氏

1999年、販売員として入社。

店長、エリアマネージャー、物流、MD、様々な部署・事業の立ち上げを経験後、2011年WEGO事業部長。2018年より代表取締役。

LINE株式会社 アカウント事業企画室 室長

高木祥吾氏

2012年、日本オラクル株式会社へ入社。コンサルタントとしてSaaS事業に従事。製品の国内初導入プロジェクトや海外展開、および提案活動に携わる。

2017年にLINE株式会社へ入社。Technology Partnerとのアライアンス推進やLINEマーケットプレイスの立ち上げを担当した後、プラットフォーム事業開発の責任者としてLINE公式アカウントの事業開発をリード。

2021年10月より現職。

株式会社バニッシュ・スタンダード 執行役員/STAFF START事業責任者

田中悠

新卒でキヤノン株式会社に入社。一眼レフカメラのグローバルマーケティングを経験後、2015年より株式会社プレイドに参画。アパレル業界を中心にECサイトのCX向上に向けた取り組みをプランニングから技術的な実装まで幅広く支援。その他パートナーとのアライアンスや事業開発など様々なプロジェクトに従事し成長を牽引。2020年に株式会社バニッシュ・スタンダードに参画し、STAFF START事業全体を統括。2021年4月より現職。

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